貯金も良いけど貯筋も大事
いつもお世話になっております。
3月に入り身体を動かすには良い季節になってきましたね。今月は「貯筋運動」についてお話させていただきます。
①貯筋運動
貯筋という言葉をご存じでしょうか?老後の生活に備えてお金を貯蓄する貯金、それに対して加齢による身体機能の低下の影響をなるべく小さくする為に、筋力を保っていくことを貯筋と言います。この「貯筋運動」は東京大学名誉教授の福永哲夫先生が提唱したもので、最近話題になっているフレイル予防にもつながるものです。
②加齢による筋力低下
年齢を重ねていくと筋力が低下することはよく知られていますが、実は腕の筋肉量は30代と70代でそれほど大きな変化はありません。ところが下肢、特に太もも前面の筋肉量(大腿四頭筋)は50代以降で大きく低下します(下記グラフ参照:老年医学2010:47:52-57より)。大腿四頭筋は人体の中で最も大きな筋肉で、立ち座りの動作、階段昇降、歩行などの基本動作の安定に欠かせない筋肉です。確かに、「階段の上り下りがしんどくなってきた」と感じることはあっても、「お茶碗持つのが大変になってきた」とはあまり感じないですよね。
➂自宅で簡単に出来る下肢の貯筋運動
1.踵の上げ下ろし運動
回数の目安:10回2セット
ポイント:ふくらはぎを意識する
2.スクワット運動
回数の目安:10回2セット
ポイント:ゆっくり伸ばしてゆっくり曲げる
3.膝の曲げ伸ばし運動
回数の目安:左右交互に10回ずつ
膝を伸ばした時につま先を手前に引く
上記の運動以外にもあんこーる訪問看護ではリハビリの専門家である理学療法士や言語聴覚士が、お一人お一人の身体状況に合わせた自主トレーニングメニューを提供し、よりリハビリ効果を高めるようアプローチしております。