食事動作の評価について
先月、当ステーションに言語聴覚士(以下、ST)が入職したことは伝えましたが、STの役割の一つの食事動作の評価というものがあります。
食事動作を見る際は、
●口腔機能の評価
●上肢機能の評価
●食品の硬さの評価
●食事環境の評価
などを見ます。
必要以上にトロミを付けてしまうとかえってのどに残りやすくなる場合もあり、やわらか過ぎる食品の提供は舌や顎、のどの十分な運動の機会を奪い、脳への刺激を減少させることにも繋がります。
利用者様の嚥下機能に合った食事を提供することは日々の食事を楽しみへと繋げ、機能改善を図るためのリハビリの一助となります。
食事時や睡眠時の姿勢は誤嚥を予防する上で非常に大切です。誤嚥のリスクが高い利用者様には、人間の身体の構造や一人一人の症状を踏まえて誤嚥しにくい姿勢をSTがPTと連携しながら指導させていただきます。
パーキンソン病等、疾患によっては『不顕性誤嚥』という“むせない誤嚥”もあるため、睡眠時に唾液を誤嚥して気付かないうちに発熱し、肺炎になってしまう方もいます。
そのような方には発熱を繰り返す前に予め唾液が気管に流入しにくい姿勢をとることで誤嚥性肺炎の防止に繋げる場合があります。
誤嚥性肺炎の怖いところは発熱や息苦しさを引き起こすだけではなく、2次的に起こる廃用症候群(長期間の安静をとらなければいけないことで生じる心身の機能低下)に繋がる可能性が高いことです。
日常生活に支障をきたしたり、身体のリハビリやデイサービスへの通所等が継続できなくなってしまうケースもあるため、少しでも気になった段階でSTによる評価を依頼して予防的にリハビリを行うことを推奨いたします。
まずはお気軽に下記の連絡先へご相談ください。
TEL:042-649-3277